【本】現場論

めちゃくちゃ有益だった本。即仕事で役立つし、かといって具体的なノウハウ本というよりは、考え方そのものを変えないといけないと思わされたし、体系的にまとまっているしで、とにかく読んでよかった本。Kindle本で読んだけど、社内の人にも読んでもらいと思い紙の本も注文した。

 

 

マニュアル(標準化された業務手順)やルール(あらかじめ決められた規範)に沿って、ルーチンを確実に繰り返す。とても地味なことだが、これができなければ価値創造は実現できない。

当たり前かもなんだけど、まずは決めたことを確実にできる状態にしていかないと、創造性の発揮とかそういう次元にいけない。

 

淡々と目の前の仕事をこなし、異常に対処することに追われ、いつの間にか「ゆでガエル」状態になってしまいかねない。日常に埋没し、現場に満足し、何も考えなくなってしまう。現場が抱える大きなリスクのひとつがここにある。

まさしく。容易に想像できる。

 

企業の現場は目的性をもって存在する。その目的とは戦略の「実行」であり、価値を創造することにほかならない。「夢を形にする」当事者こそが現場である。

『未来に「おいしい」をつなぐインフラの創造』というのを掲げていますが、それを形にするためには、現場が重要であり、それが重要であると感じてもらえるような現場作りをしたいと思った。

 

差別化の源泉としての現場力を実現しようと思えば、「保つ」に満足することなく、「よりよくする」「新しいものを生み出す」を新たなコア能力にするための経営的な取り組みが不可欠である。

まず、当たり前のことを当たり前にできてそれを保てる状態がStep1だとすると、Stepが「よりよくする」状態、Step3が「私いものを生み出す」状態。いきなりStep2、3にはいけないのでまずはStep1を確実に達成したい。

 

当たり前のことが当たり前にできるためには、まず「当たり前」とは何かを定義することが重要だ。これを「標準」と呼ぶ。「業務遂行主体」である現場は、「標準」が不可欠である。「標準」がなければ、そもそも当たり前とは何かが人によってばらついてしまい、安定した業務を遂行することができない。 

こんなの当たり前、と言ってしまうことがあるが、当たり前が当たり前にできるようなるためには当たり前を明確にしなければいけない。と気付かされた。言うのは簡単でやるのは難しいのは、目の前の環境を見ていると感じる部分もあるので、当たり前のことを確実にやれる状況を作りたい。

 

生産性の低い現場には「しか」がじつに多い。「私しかできない」「彼にしか任せられない」「これしかやらない」など、仕事が属人化し、放置されたままになっている。標準化がまったく進んでいないのだ。一方、生産性の高い現場では「でも」が多い。「誰でもできる」「新人でもこなせる」など、標準化が隔離され、誰にとっても「当たり前」になっている。中略 「しか」を減らし、「でも」を増やす努力によってこそ、「保つ」を遂行する現場の生産性、競争力は高まる。 

これ、本当にそう。気づいたら「○○しかできない」業務が本当に増える。本当に難易度が高い業務であれば別だが、そうでなければ「誰でもできる」業務に変えていかないといけない。

 

「よりよくする」とは、日々「改善」するということである。この改善能力こそ、現場力という組織能力の中核にほかならない。 

 まずは、当たり前のことを確実にできている状態になるのが先だが、日々改善が回っている状況に早くしていきたい。そうしたら、組織として良いサイクルができるはず。良いイメージがわくし、早くそういう組織にしていきたいと思う。

 

トヨタでは年間60万件を超える改善が現場で実施され、それによるコスト削減効果は毎年数百億円に上るといわれている。しかも、そうした取り組みが50年もの間、継続的に行われている。これこそがトヨタの現場の非凡さである

トヨタでさえそれだけ改善できるのであれば、自社もまだまだ改善余地が眠っているとしか思えない。やれることが本当にたくさんあるはず。

 

規律と自由には明確な「順番」があることを忘れてはならない。規律の遵守こそが何よりも優先されるべきである。規律も担保できな現場に、自由や裁量権はありえない。規律という土台があってこその自由である。 

 

当たり前のことが当たり前にできる現場を回復する。そのためには規律を徹底させ、厳しい管理を敷かざるを得ない

 

当たり前のことが当たり前にできない現場に、自由や裁量権はありえない。

 自由度上げて創造性を発揮できる環境を作るためにも、まずは規律を守れる環境を作っていきたい。

「平凡以下の現場」に成り下がってしまった現場に対する処方箋はひとつしかない。それはとにかく「平凡な現場」を取り戻すことだ

これ。

「これまでやってきて、やれなかったことはひとつもない。みんなで知恵を出せば、なんだってできる」デンソーの現場は、こうしたナレッジワーカーたちによって支えられている。

そういうマインドで溢れた組織にしたい。本当に。

 

マニュアルの基本は、読む人によって判断軸がぶれるような作り方をしないこと。100人いたら100人が同じ作業をできるようにするのが、血の通う仕組みを根付かせるためにも重要なのです。

こういうマニュアルを今まで作れていなかったし、マニュアルをそこまでガチガチにやるデメリットもあるのではないかと思ったりもしたが、まずは規律を作るというのを優先してやらなければいけないと認識させられた。

 

現場に「標準」は欠かせない。「標準なき現場」は「法律なき社会」と同じだ。共通の拠り所がなければ、無秩序と混乱を招く。

比喩的なキーワードとしてメモ。

 

標準化された業務手順、ルール、ガイドラインなどが整備され、それを全員が理解し、徹底させることが「よりよくする」を実現するための第一歩だ。

早くこういう現場にしていきたい。

 

現場のリーダーや本部のスタッフが「やらない理由」「やれない理由」に目を向け、阻害要因を取り除く努力が不可欠である。

 これがないと改善もなかなかできないだろうと思うので、ちゃんと現場にいる時間を増やして、阻害要因をスピーディに潰していきたい。

 

「経営において最も合理的なことは、人間の情緒性に火をつけることだよ」

キーワードとして書き留めておきたかったので。 

 

全体として、めちゃくちゃ参考になって、すぐにでも現場で実践していきたい。この本に限らずだけど、仕事で課題意識を持っていると、学びたいことが山のように出てきて、本(や色んなところ)から学ぶことが本当に楽しい。学生時代は学んでそこで満足していた気がするけど、あくまで仕事でのアウトプット起点なので、インプットの時間も無駄がないんじゃないかと思う。最終的には仕事でどれだけ成果に繋がったかで評価されるが、成果に繋がるイメージがめちゃくちゃ湧くので同じ事業部の人にも激推ししておいた。自分が成果出すだけでなく、組織メンバー全員が成果を出せた方がインパクト大きいので、それに向けて動きたい。

相当有益な本。激しくおすすめ!